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2006年12月のトピックス

コシダが活躍する時代になりました。 2006年12月28日
コシダ コシダ
この季節、鏡餅の下に敷くシダには普通はウラジロ
が利用されます。しかし家庭用鏡餅が小さくなって
いく時代、ウラジロでは葉が大きすぎるようになって
しまいました。代わってやってきたのはコシダが活躍
する時代のようです。こじんまりとした葉と葉裏の
白さ、2つに分かれる姿は、小さな鏡餅にぴったり
です。最近ではそのため市販もされているようです。
それでは皆様、良いお年を。
文:吉鶴 撮影:吉鶴
撮影場所:ネイチャーセンター近くにて
年の瀬に夏の忘れ物(ヒグラシ抜け殻)を見つけました。 2006年12月27日
ヒグラシの抜け殻
年の瀬に夏の忘れ物を見つけました。顕微鏡で詳しく
種類を見ていませんが、多分ヒグラシの抜け殻です。
セミの抜け殻を示す言葉に空蝉(うつせみ)があり
ますが、空蝉には魂が抜けた状態の意味もあります。
年の瀬ですから魂ではなく煩悩を抜きたいですね。
文:吉鶴 撮影:吉鶴
撮影場所:ネイチャーセンター近くにて
アカマツに食べ跡が目立つようになってきました。 2006年12月26日
アカマツについた食べ跡
12月15日に紹介した松枯れのアカマツに食べ跡
が目立つようになってきました。食べ跡をつけたの
は多分コゲラというキツツキの仲間です。葉には
まだ緑色のところがあるのですが、木が弱っている
ことは、木を食べる虫たちにお見通しのようです。
中にはいろいろな虫が入っているのでしょう。そこを
コゲラが虫を食べにやってきてつついたと思います。
文:吉鶴 撮影:吉鶴
撮影場所:バッタの原っぱにて
マンリョウの実がきれいです。 2006年12月24日
マンリョウ
正月飾りにも使われるマンリョウ(万両)の実が
見ごろです。森の中でも何ヶ所かで見ることが
できます。きれいな赤い実ですが、心配なのは
この時期、正月向けに盗られてしまうことです。
来年も森で楽しめるようにして欲しいものです。
文:吉鶴 撮影:冨岡
撮影場所:ネイチャーセンター横にて
ヒヨドリがいらついていました。 2006年12月23日
ヒヨドリ
正月用に準備した門松にナンテンの実がついて
います。さっそくヒヨドリが目をつけて、食べ
にやって来ました。このままでは正月までもたない
からと、門松にネットがかぶせられました。すると
食べられなくなったヒヨドリが、まるでイライラ
したように何度も鳴いて抗議しているようでした。
文:吉鶴 撮影:吉鶴
撮影場所:ネイチャーセンター前にて
落ち葉を踏む音が楽しめます。 2006年12月22日
落葉道
ここ数日で一気に木の葉が舞い落ち、観察路の
あちらこちらで落ち葉を踏みしめながら歩ける
ようになりました。カサコソの音と共に、踏む
ときの何ともいえない感触が楽しめます。光を
さえぎる葉が減ったので、森の中もすっかり
明るくなり、違う森に来たようにも感じます。
文:吉鶴 撮影:吉鶴
撮影場所:観察路14と11の間にて
りりしいモズがなわばりを見張っています。 2006年12月21日
モズ
りりしくなわばりを見張るモズのオス。かっこよい
ですね。トンボの湿地は冬の食料を確保するための
人気スポット。ルリビタキなどでもなわばり争いが
行われています。モズではこのオスがなわばり争い
を制したようで、ここのところずっと見られます。
文:吉鶴 撮影:水野
撮影場所:トンボの湿地にて
ミヤマホオジロの撮影に成功! 2006年12月20日
ミヤマホオジロ
トンボの湿地でミヤマホオジロの群れに
あいました。前回、カシラダカの撮影に
成功し、ミヤマホオジロが撮りたいと思って
いたので、嬉しいです。鳥を撮影するときは
いつもドキドキしてしまします。次は、
カッコイイ男の子が撮れたらいいなぁ~。
文:吉鶴・冨岡 撮影:水野
撮影場所:トンボの湿地にて
霜がおりました。 2006年12月19日
霜と霜柱 霜と霜柱
朝の気温が0℃を下回るとトンボの湿地に
霜がおります。今日は、霜柱もたっていました。
朝日を浴びた霜は、きらきらと輝き、まるで
宝石のようです。しかし、植物たちは寒そう…。
霜が降りると、動物の足跡が見られることが
あるので、これからますます楽しみです。
文:吉鶴・冨岡 撮影:冨岡
撮影場所:トンボの湿地にて
センリョウの実が色づいています 2006年12月17日
センリョウの実
年末のこの時期になると、お花屋さんなどで
お正月飾りをみるようになります。センリョウも、
縁起のいい木としてお正月に人気の植物です。
他にマンリョウ、百両(カラタチバナ)、十両(ヤブコウジ)
というのもあります。自然観察の森では、
マンリョウ、ヤブコウジも見ることができます。
文:吉鶴・冨岡 撮影:冨岡
撮影場所:観察路8と9の間にて
シジュウカラが水浴びを楽しんでいました。 2006年12月16日
シジュウカラ
ネイチャーセンター前の水場で、シジュウカラが
気持ちよさそうに水浴びをしていました。ここで
見られるのはエナガ、メジロ、ヤマガラ、ヒヨドリ
が主な鳥ですが、カケスがやってきたこともあり
ました。見られるのは一日のうち何回かですが、
来ているのに気がつく度、気持ちが和らぎます。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:ネイチャーセンター前にて
松枯れの被害が出てしまいました。 2006年12月15日
アカマツ
松枯れの被害が今年はひどいようで、夏場に想像して
いたよりもひどく、被害にあってしまいました。写真
の枝は上が緑色ですが、下が茶色になってます。この
状況がすでにマツノザイセンチュウの被害にあって
いる証拠で、じきに枯れてしまいます。ここの森では
マツが無くなりつつあり、マツにつく昆虫の減少が心配
されています。この先しばらくは心配が続きそうです。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:観察路2と3の間にて
サザンカ(園芸種)が見ごろです。 2006年12月14日
サザンカ(園芸種)
駐車場の横にある生垣で、サザンカが見ごろです。
遠めに見ていると、鳥のメジロやヒヨドリがミツを
吸いにやってきます。顔が花粉で黄色くなるほど、
夢中になって吸う姿は、ソフトクリームを口の周り
にいっぱいつけた小さな子みたいで愛らしいですね。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:駐車場にて
ヤツデの花はまだまだ見ごろです。 2006年12月13日
ヤツデの花
11月4日に咲きはじめを紹介したヤツデの花が、
1ケ月経った今でも見ごろの状態です。これは入れ
替わり立ち替り花が咲き続けているためです。今日
は雨の中ですから虫は見られませんが、代わりに
来ていたのはメジロくんでした。晴れた日にはハエ
の仲間などがやってきて、咲く花が少ない冬に、
貴重なミツを与えてくれる花となっています。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:ネイチャーセンター横にて
カシラダカの撮影に成功しました! 2006年12月10日
カシラダカ
トンボの湿地でカシラダカの群れを発見しました。
鳥を撮影するのは、鳥が動いたりして難しいのですが、
今回、このカシラダカはしばらくとまってくれていたので、
綺麗に撮ることができました。ちょっと首をかしげた
感じがなんとも可愛らしく、スタッフにも大人気でした。
カシラダカの群れの中に、ミヤマホオジロも混ざって
いたので、次はミヤマホオジロを撮りたいです!
文:吉鶴・冨岡 撮影:水野
撮影場所:トンボの湿地にて
犯人はタヌキでした。 2006年12月10日
タヌキの足跡
先日、ほ乳類の観察会のためにネイチャーセンター前に
ある仕掛けをしておきました。どんな仕掛けかというと、
地面に泥をならし、その上に魚のあらを置き、
あらを採りにきた動物の足跡を見ようというものです。
そして、今日、見に行ってみると足跡がありました!
犯人は、どうやらタヌキのようです。タヌキの足跡は、
猫の足跡に似ていますが、爪のあとが残るのが特徴です。
文:吉鶴・冨岡 撮影:手嶋
撮影場所:ネイチャーセンター前にて
クロウリハムシの越冬場所を見つけました。 2006年12月09日
クロウリハムシ
森にかけていた巣箱を回収し、中でどんな鳥が
営巣していたかを調べました。その巣箱の中で
クロウリハムシが集団で越冬しているものを
見つけました。頭同士向き合わせて、キュート
なお尻を外に向けての越冬でした。ちなみに、
この巣箱がかかっていたのは駐車場の横です。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:ネイチャーセンターにて
マイマイガの仲間の卵が食べられていました。 2006年12月08日
マイマイガの仲間の卵塊
マイマイガの仲間の卵塊です。この森にすむこの仲間には
マイマイガやカシワマイマイなど数種類いますので、産んだ
種類はよくわかりません。この仲間は卵を産んだ後、これを
隠すように体の毛をつけることが知られています。ところが
鳥たちは食料の少ない冬にこの卵を食べるときがあり、この
卵塊にもつつかれた跡がありました。写真で見えている卵も
中身はなく、空になっています。つついた犯鳥はヤマガラ、
シジュウカラ、メジロなどが考えられます。残った卵・食べ
た鳥、どちらにも無事に春を迎えてほしいものと思います。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:ネイチャーセンターから観察路1番の間にて
テンの落し物発見! 2006年12月07日
テンのフン
観察路を歩いていたら、テンのフンを発見しました。
テンは自分の縄張りを示すために、石の上や道の真ん中
など目立つところにフンをすると言われています。
よく見ると、種らしきものが見えるので、このフンの主は、
どうやら果実を食べたようです。ほ乳類を実際に見るのは
なかなか難しいですが、フンなどは割と見つけやすいので、
フンの研究をしてみると、面白い発見ができるかもしれませんね。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:観察路10番と11番の間にて
スルガテンナンショウの実がきれいです。 2006年12月06日
スルガテンナンショウの実
スルガテンナンショウの実がきれいに赤く色づいて
います。今年は観察路11番付近に2株見られます。
この仲間は栄養状態がよいとメスの株になり、悪い
とオスの株に変わることが知られています。そのため
今年の株がタネをつけて栄養が少なくなると、来年
はオスに変わってしまうこともあります。今年見ら
れたからといって、来年見られるとは限らないのが、
来年の楽しみというか、不安なところになります。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:観察路11番付近にて
この冬初めて氷がはりました。 2006年12月05日
初氷
この冬初めて氷がはりました。寒気のためなのでしょうか、
ミソサザイ(鳥)もこの冬初めて観察できました。これから
冬本番、どのような氷の造形美が見られるのか楽しみです。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:トンボの湿地にて
リョウブの樹皮を観察しました。 2006年12月03日
リョウブの樹皮
花や虫が少ない季節は、観察するもののネタ探しに
四苦八苦する季節です。そんなことから、日頃観察
する機会のない樹皮を観察してみました。リョウブ
は新芽や若葉を山菜として利用することのある植物
です。新芽や若葉のときには特徴が少なく、種類の
判定がわからない植物が多いのですが、リョウブは
樹皮の一部がはげて、まだら模様となる特徴があり
ますので、一度覚えておくとわかりやすい植物です。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:ソヨゴの小道にて
タカノツメの甘い香りが漂っています。 2006年12月02日
タカノツメの落ち葉
タカノツメがきれいに森のあちこちで黄葉しています。写真
で黄色の3枚セットで葉がついているものが、タカノツメ
です。3枚の葉を鳥のタカのツメにたとえた名前のようです。
この葉が少し茶色味を帯びてくると、甘い香りが森の中に
漂います。特に雨上がりの乾きだすころ、甘い香りが強く
感じられます。落ち葉でも香りが楽しめますので、手元で
香りを楽しんでみましょう。季節といい、葉の状態といい、
一風変わった森林浴が楽しめること、間違いなしでしょう。
文:吉鶴・冨岡 撮影:吉鶴
撮影場所:観察路4と5の間にて
トンボの湿地からの紅葉風景 2006年12月01日
トンボの湿地からの紅葉風景
この一週間くらいで、いっきに森の色が変わりました。
赤、黄色、オレンジ、茶色…。紅葉は自然が描く、
芸術ですね。しかし、今年は気温が高かったために、
アベマキやコナラは茶色が多くて、少し残念です。
文:吉鶴・冨岡 撮影:冨岡
撮影場所:トンボの湿地にて

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