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2014年11月のトピックス

カマキリが残したもの 2014年11月29日
オオカマキリの卵のう
森の中でカマキリの成虫を見かけることはなくなりましたが、代わりに彼らが残していった卵のうを見つけることができます。昨年は目を皿のようにして探しても、なかなか見つからなかった卵のうも今年はすぐに見つけることができました。今年の冬は卵のう観察がしやすい年になりそうです。
文:山下 撮影:山下
撮影場所:シダの交差点からヒキガエルの交差点
ひと皮むくと 2014年11月28日
アオツヅラフジ
ヒサカキの緑の葉のかげに隠れるようにして、巻きついたアオツヅラフジが実をつけていました。ブルーベリーのような実はおいしそうですが、ヒサカキに隠れているためか鳥に食べられずきれいに残っています。かわいらしい果実の中に入っている種子は変わった形をしていて、丸くなったヤスデの仲間の姿のように見え、驚かされます。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:ヒキガエルの交差点からヒメタイコウチの交差点
冬へ誘う 2014年11月27日
クロスジフユエダシャク
はらはらと散る落ち葉に混じって、森の中を舞う蛾の姿があります。クロスジフユエダシャクです。名前に「フユ(冬)」がつく通り、彼らの活動時期は晩秋から初冬にかけての寒い時期。メスはハネが退化して飛べないため、こうして飛んでいるのは全てオスの個体です。西日にハネを透かしながらメスを探し求めるその姿に、微かな冬の気配を感じました。
文:大熊 撮影:大熊
撮影場所:トンボ池の交差点
森のパレット 2014年11月26日
ヤマザクラ(落ち葉)
ひさしぶりの雨にぬれて木々の葉がとても美しいです。ヤブムラサキの交差点からヨシの湿地に向かう道ではヤマザクラの葉が落ちてじゅうたんが敷かれているようです。黄色、橙色、朱色、赤色、茶色、黒と、ヤマザクラの落ち葉だけでグラデーションができました。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:ヤブムラサキの交差点からオオルリの交差点
お気に入りの場所 2014年11月24日
キノカワガ
ヨシの湿地にあるサクラの木はある生き物のお気に入りの場所です。その生き物はというと、写真の中央に写っているキノカワガです。昨年も同じ場所で見つけることができたので、そろそろと思い見に行くと、案の定その姿を見ることができました。何度見ても感心してしまうほどの見事な擬態っぷりです。
文:山下 撮影:山下
撮影場所:ヒキガエルの交差点からヒメタイコウチの交差点
用心深く咲いています 2014年11月23日
ヒイラギ(両性花)
ぽろぽろとこぼれるように咲いているのは真っ白のヒイラギの花です。雄花と両性花があり、写真はおしべとめしべが両方ついている両性花です。葉のするどいトゲに守られて、花言葉は「用心深さ」。奥ゆかしい香りもぜひかいでみてほしいのですが、トゲでけがをしないよう、用心深くお願いします。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:シダの谷
陽だまりの中で 2014年11月22日
ムラサキシジミ
観察路の脇で、日向ぼっこ中のムラサキシジミを見つけました。この場所は春にスミレが一番早く咲く所なので、日当たりの良さはお墨付きです。写真を撮ろうと近づくと驚いて一旦その場を離れるのですが、この場所が良いのかすぐに戻ってきて、ハネに日差しを受けていました。
文:山下 撮影:山下
撮影場所:ヤブムラサキの交差点からオオルリの交差点
ネクタイきりり 2014年11月21日
シジュウカラ
シジュウカラはとても身近な愛らしい小鳥です。白い胸に、黒いネクタイ模様、頬の白はシャツの高いエリ、翼の青みがかったグレーはジャケットと、紳士のような装いをしています。首にかけたスカーフ、背の部分の黄みがかった緑も美しいです。木々の葉が落ちた森では観察しやすくなっています。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:シダの交差点からヒキガエルの交差点
かがやく森 2014年11月20日
タカノツメ黄葉
晩秋の森は黄葉でいっぱいです。木のてっぺんから黄色くなるので、一番上は茶色、真ん中は黄色、下の方は黄緑色と、一本の木にさまざまな色の葉がついています。また樹種によって葉のつき方が違い、タカノツメは三枚一組、コシアブラは五枚一組、アオハダは一枚ずつです。レモンイエローにかがやいています。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:ヤブムラサキの交差点からアベマキの交差点-1
緑にまぎれて 2014年11月19日
アオバト
観察路を歩いていると、何ものかが地面から飛び上がって近くの木にとまりました。緑色の体色が美しいアオバトです。観察の森では声を聞くことはあっても姿を見る事はあまり無い鳥です。緑色の体は森の中では保護色となり、その姿を目立たなくさせます。今日出会ったアオバトも、飛んだところを見ることができなければ見つけられなかったかもしれません。
文:山下 撮影:水野
撮影場所:ヤブムラサキの交差点からアベマキの交差点3
そんなところで! 2014年11月16日
ウラギンシジミ
ウラギンシジミは成虫で冬を越すチョウです。通常はアオキなど常緑の葉の裏に隠れてぶら下がるようにしてとまり、春まで休眠するのですが、写真の個体がいる場所はなんと、観察路上の階段の角の部分です。このところの急な冷え込みで、予期せぬ場所で動けなくなってしまったのでしょうか。暖かい日が来て再移動できるように祈っています。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:シダの交差点からヒキガエルの交差点
草の実もぐもぐ 2014年11月15日
アオジ
枯れ草とまだ青い草とが茂っている草むらの中から、チッ、チッ、と声がします。アオジの声です。声がするだけで姿が見えない……と思いきや、じっと目をこらすとすぐ近くにいました。枯れ草混じりの草むらの中に、アオジの身体の色は溶け込んでいます。大きな口をあけて、ツユクサの実をむしゃむしゃもぐもぐと食べていました。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:シダの谷
自然の迷路 2014年11月13日
エゴノキタケ
センター横にあるエゴノキの枯れ枝に面白いキノコを発見しました。その名もエゴノキタケ。キノコの表側が木の枝にくっついているため、表に見える所がひだの部分です。ひだの部分は複雑に入り組み、迷路のようになっています。小さな生き物ならそのままで迷路になってしまいそうなほどのクオリティーに、私も小さくなってエゴノキタケの迷路で遊んでみたいと思いました。
文:山下 撮影:山下
撮影場所:ネイチャーセンター
雪虫舞う 2014年11月12日
アブラムシの仲間
ネイチャーセンターの周りを青白いふわふわとしたものが飛んでいました。正体はアブラムシの仲間。雪のように見える姿から、雪虫や綿虫と呼ばれています。雪のように見えるのは体についた綿状の分泌物です。姿の儚さもさることながら寿命は一週間ほどと、命も儚い生き物です。
文:山下 撮影:山下
撮影場所:ネイチャーセンター
フユイチゴ祭り 2014年11月11日
フユイチゴ
フユイチゴの赤い実が今年も目立ち始めました。例年より実の付きが少ない植物が多いなかで、フユイチゴはたくさんの実をつけています。フユイチゴは鳥や動物たちにとって重要な食料となりますが、つやのある赤い実は私達人間が見てもとてもおいしそうです。
文:山下 撮影:山下
撮影場所:シダの交差点からヒキガエルの交差点
ミミズ危機一髪 2014年11月09日
ミミズの仲間
観察路のイノシシによる掘り跡を埋め戻していると、にょろりと大きなミミズの仲間があらわれました。思わずぎょっとしてしまうような、まるまるとした立派なミミズです。ここを掘ったイノシシからどうやって逃れたのでしょうか。そっと道の脇に運ぶと、うねうねと土の中に消えて行きました。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:ヤブムラサキの交差点からアベマキの交差点-1
人間なんて怖くない? 2014年11月07日
ジョウビタキ(オス)
ジョウビタキがヒッヒッカカッと鳴いていました。愛らしい姿をよく見ようとそろりそろりと近づいていくと、なぜかちっとも逃げません。ついには手の届きそうな距離になって、写真をパチリ。ぱっと飛び上がったので逃げるのかと思いきや、足元に来て、靴のすぐそばを這っていたイモムシをくわえ同じ枝に戻りました。驚きです。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:シダの谷
探してみてね 2014年11月06日
コカマキリ
ネイチャーセンター1階のデッキでは多くのコカマキリが見られます。今日みつけたコカマキリは6匹、その中には緑色をしたものもいました。コカマキリの多くは茶色をしているため緑色のものはあまりみられません。エサを食べるカマキリ、カマを手入れするカマキリなどカマキリの行動を観察しつつ、ちょっと珍しい緑色のコカマキリを探すのもいいかもしれません。
文:山下 撮影:山下
撮影場所:ネイチャーセンター
蝦色(えびいろ)の未来を夢みて? 2014年11月05日
エビガラスズメ
シマシマの仮面をかぶったような、ひょうきんな顔のイモムシに出会いました。エビガラスズメの幼虫です。成虫になると「蝦殻(えびがら)」の名前の通り、赤と黒のシマシマ模様のお腹をした蛾になります。この子が蝦殻模様を手に入れるのは来年の春。これからサナギになって、土の中で長い冬を過ごします。
文:大熊 撮影:大熊
撮影場所:モズの交差点からツリバナの交差点
りすす 2014年11月04日
ニホンリス巣
木の幹の、真ん中あたりの高さの所に、モジャモジャと小枝がからまった、バスケットボールくらいの大きさのかたまりがありました。鳥の巣とはちょっと違う趣のあるこの巣は、ニホンリスの巣です。中でお休み中だったりして?声をかけてみたくなりましたが、ぐっとがまんしました。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:鏡田池の交差点から運動広場の交差点
しばしのお別れ 2014年11月03日
アズマヒキガエル
午後の陽だまりの中を歩くアズマヒキガエルに出会いました。日々寒くなる森の中、たくさんエサを食べ、冬眠に備えたその姿はいつもよりふっくらとしているようです。観察の森では毎年3月にアズマヒキガエルのカエル合戦が行われるので、それまではしばしのお別れです。
文:山下 撮影:小池
撮影場所:ネイチャーセンター
お待ちしていました 2014年11月02日
ビンズイ
ネイチャーセンターつどいの広場の大きなヤマザクラの木から二羽の小鳥が舞い降りました。すこしヒバリに似ています。この森では秋から冬にかけて見られる鳥、ビンズイです。一見地味ですが、尾羽を振りながら地面を歩いてエサを探す姿が愛らしい鳥です。今年もやって来てくれました。
文:小池 撮影:小池
撮影場所:ネイチャーセンター
心惹かれて・・・ 2014年11月01日
ムラサキシキブ
今年は木の実の実りが悪いのか、この時期にいつもなら見られるはずの実で、なかなか見られないものがいくつかあります。こちらのムラサキシキブもその一つ。森の中ではほとんど見かけられませんがネイチャーセンターの回廊近くの木は多くの実をつけていました。品のある紫色は何度見ても美しく、人の心を惹きつけます。
文:山下 撮影:山下
撮影場所:ネイチャーセンター

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